無理しないでいきましょう / 4周年の野望
仙台は今日で35日連続で雨が降りました。明日も傘マークがあるので36日も狙えますね。
さて、久しぶりにここんとこ考えていることを。
少し無理していたかなぁと思いました。
トラブルで、しばらくお休み。悔しかったです。この悔しさをバネにがんばろうと思った。ノラヤもちゃんとまともなんだぜ。そう言いたくて、他のコワーキングスペースの真似して、イベントとか、がんばりすぎていた気がします。やりたくないこともやろうとしていたかも。だって、ドロップインが期待できないなら、イベントで収入を得ないと。
しかしがんばればがんばるほど、やっぱり人は離れるんですね。参加者は思うように増えない。
最近、荻原魚雷さんの本読み直して、自分がノラヤにどういうのを求めていたか原点を思い出しました。
私が居心地いいと思うスペースがノラヤなのです。起業家でもベンチャーでも若手でもクリエイターでもデザイナーでもアフィリエイターでもない、復興支援でもない、壮大な夢を持っているわけでも月に300万円稼ぐビジネスを開発したいわけでもない。地を這うように、地道に生きている人でも、気後れせずに居られる場所。
他のコワーキングスペースが何をしようと、他のコワーキングスペースはノラヤではない。できた経緯も規模も投入できるリソースも目指すところも違うわい!私は私なりのやりかたでやっていけばいい。
私は収入を得るために働かなければならないので、その時ノラヤはお休み。それはおかしいし恥ずかしいことだと思っていたけど、そういうのもありなんじゃないかと思えてきました。
いつのまにか、激戦区仙台のコワーキングスペースで4年近く生き残っていました。
仙台の中心から外れた場所に、おしゃれでも広くもない、便利でもない、週に3日だけ開く妙なコワーキングスペースがある。
そんなのを、面白いと思ってくる人(は、おそらくものすごく少数だと思いますが)に、少しでも存続している間に届いたらいいなと思います。
ビジネスではなく文化……かなぁ。
とにかく「ああ稼がなきゃ、イベントやらなきゃ、あれやらなきゃこれやらなきゃ」に、ちょっと疲れました。不本意なことはしない、無理しないでいきます。
私は別にノラヤに命をかけてるわけでもないんで。
で、4周年までは資金が持ちそうです。(おい
また宴会やろうと思います。いつもみたいにノラヤでもいいけど、どっかお店でぱーちーしたいなぁ。
北海道大学コワーキング研究コミュニティによる2016年度の調査結果を読んで
北海道大学コワーキング研究コミュニティによるコワーキングスペースへのアンケート調査に協力しました。2014年に引き続き、二回目になります。このたび報告書を送っていただきました!なので前回の内容も振り返りつつ印象的だった部分について書いてみます。
なお、内容は北海道大学の学術成果コレクションにもPDFで公開されています。コワーキングスペースを開設したいと夢見ている方は、まずこの論文を読んで現状というものを把握すべきだと思いますね。
ちなみに前回2014年の調査結果を読んでの感想ブログがこちらです。
sendaiworkspace.hatenablog.com
この冊子は前半が調査結果をまとめたもの、後半が相関を分析したものになっています。
今回も売上・利益と連携に着目して読んでました。
1ヶ月の売上が100万円以上のスペースは23である(16.8%)。一方で、73スペース(53.3%)は20万円以下、9スペース(6.6%)は売上なしである。
(p.130より)
売上の質問に回答したのは137スペースなのですが、このへんの割合は前回の調査とそう変わってないようです。
それよりショックなのは1ヶ月の利益の調査結果。こちらはN=126ですが、
108スペース(85.7%)は20万円以下、49スペース(38.9%)は利益なしである。
(p.131)
約40%のスペースがノラヤと同じ利益がゼロなんて、勇気が湧いてきますね!……いやいや。この40%の中でノラヤのように「本当は利益出したいんだよ!」と思っているスペースはどのぐらいあるのでしょう。「利益はなくていいんですよ〜慈善事業のつもりです、他で収益はありますから〜」と、菩薩のような笑みを浮かべているかもしれませんね。
話を戻しまして、さらにグラフを見ますと、利益0〜10万が49スペース、0〜10万以下が48スペース。97スペース(77.0%)が利益10万以下なんですよ!あんまりです!
ちなみに利益、中央値が3万です。
気をとりなおして、相関分析の方をみていきます。
分析のまとめはp.145に書いています。
相関は相関でしかないので、あまり信じちゃうのもあれですけど、
・近隣スペースをライバルとみなすほど、利用者が増える
・近隣や遠隔のスペースといった他の主体との連携と、利用者数には相関がみられない
このあたりは、そりゃそうだなわと思います。
この調査では「連携」という言葉の定義……つまり連携ってなにをすることなのか?がはっきりしていないため、解釈によってぶれてくるように思います。連携の片思いもありうる。
それから、
・起業家・経営者、法人利用者の割合が高まると、利益が増す
という点もそりゃそうだなと思うし、「起業家はいません!」と宣伝しているノラヤが利益ないのも、しょうがないなと思えてくるわけです。
が、そもそもこの利益も先に述べたように7割以上が零細で吹けば飛ぶようなレベルなんで、おそらく一人二人の違いで大幅に利益も変わってしまうんじゃないかと思います。
改めて、成功しているコワーキングスペースってほんの僅かなんだなと思いました。成功しているところはSNSでもすごく目立つので、コワーキングスペースの代表みたいに思えるけど、そんなことはない。コワーキングスペースを作ればあのように人が溢れかえりイベントを盛んに行い、賑わうものだと錯覚してしまうかもしれない。でも、実際は、77%が利益10万以下。コワーキングスペースの代表は、むしろノラヤみたいな零細スペースなんですね。
北海道大学のグループの方々には引き続き研究を続けていただきたいと思いましたし、研究費がもっと取れてもっと掘り下げた研究もしていただけたらありがたいなと思いました。
コワーキングスペースは儲かるのか?2017年7月の売上報告
こんにちは。売上報告です。
先月の売上は39,050円でした。
sendaiworkspace.hatenablog.com
7月の売上は、21,000円です。
7月はスタッフの都合がつかず、全然オープンができませんでした。オープンできたのは3日で、しかもご利用になられたお客様は2人。………あれ?けっこうな頻度じゃないですかこれ。
そして今月から、月額会員さんが一人やめてしまいまして、まぁそれは全然来店されない方だったので仕方がないです。
イベントは一回だけ、第9回たこ焼きJelly!をやりました。
たこ焼きやらなければ売上20000円を切ってましたね……
もっといろいろイベントやんなきゃなとも思ってるんですけどやっぱ大変なんですよねイベントは。7月はあまりできませんでした。
4月以降のもろもろ以前から、売上は失速してました。ちょっとここらで振り返ってみましょう。
昨年の7月をピークにグラフ的には下降トレンドになってきているんじゃないかと大変残念な感じです。
次に、内訳のグラフ。ちょっと見づらいんですけど。
青が月額会員、黄色がイベント、オレンジがドロップイン。抹茶色が貸切です。ドロップイン(オレンジ)が一番多かったのが昨年の3-5月あたりなんですけど、今年は全然でした。
さて、崖っぷちノラヤ。でも、焦らず行きます、焦っても焦らなくても結果は変わらない。せめて心はたいらかにありたいものです。
コワーキングスペースは儲かるのか?2017年6月の売上報告
こんにちは。毎月恒例のブログです。
先月の売上は85,750円でした。
sendaiworkspace.hatenablog.com
6月の売上報告をいたします。39,050円です。6月の通常オープン日は5日、予約によるオープンが1日、イベントが2回、貸切営業が1回。来店者数は3人でした。
既にお知らせの通り、6月から運営が大きく変わりました。2人以上スタッフがいる時のみオープンするようにいたしました。ドロップイン売上は減りましたが、サイエンスバーと貸切でこのようになりました。ドロップインがなければイベントをがんばるしかないですね。
突然ですが「事務処理Jelly!」。毎年年度末に慌てて必要に迫られている恒例のイベントを、毎月頭に行うことにしました。さっそく先日開催したのですが、半年放置したので全然一日では終わりませんでした。来月もやる必要性を実感しています。
そして名物イベントサイエンスバー。タイムリーに「梅雨」のおはなし。「コリオリ力(こりおりりょく)」の説明シートは今でもノラヤに貼っています。
さて7月からは、2人体制を基本とすると開けられる日が限られるので、月木は会員登録されて身元がわかっている方であれば予約利用もできるようにしています。
7/14(金)は、3ヶ月ぶりのたこ焼きです。
また、7/24(月)に「テレワーク・デイ」というものがあるそうなので、その日は無料開放しようと思っております。
敷居が高くなったノラヤですが、前からの常連さんもぽつぽつ顔を出してくれて、ありがたいです。これからもよろしくお願いいたします。
ノラヤの運営体制と利用手続きを変えました
このたび、こちらで報告しているとおり、運営体制、利用手続きを変更いたしました。
利用するハードルが高くなり、オープンするハードルも高くなった。そんなスペースになりました。
ふらりと誰でもいけるのがノラヤのいいところだったのに、と、びっくりされるかもしれません、足が遠のくかもしれません。でも、それはいたしかたないことです。
上記リンク先にあるとおり、利用者の方とのトラブルがありました。これを機会に完全会員制するということも考えられました。でも、それは私が思うコワーキングスペースの方向ではないし、「それはノラヤらしくない」という声があがりました。
ノラヤは、ゆるくて、ダメ人間でも使える。オープン日は誰でも気軽に。そう思って運営していました。が。
私一人では、限界がありました。「多様な人」に来て欲しい。そんな思いとうらはらに、苦手な人、イラっと来てしまう人、こちらが身の危険を感じてしまう人、こちらの精神がダメージ受けそうな人、そんな人に出会うたび、おたおたしてイライラして困惑していました。うまく対応できていたか。今思うと、まったく自信がありません。
悔しいけれど、自分の弱さ、未熟さ。それを認識しましたね。
でも完璧な人間じゃないとスペース運営できない、なんてことはない。完全会員制にしないなら、何かトラブルが起きる前提で考えて、そしてトラブルが起きづらいような仕組みを設定しておかなければならない。
それが、利用登録であり、身分証明書の提示であり、2名体制での店舗オープン、そして運営協議会の発足です。
おかげで再開できてほっとしています。一人でもやもやしていたことも相談できる人ができてありがたく思っています。
今、改めて、ノラヤの目指したい方向は何なのかを考えています。
「どんな人に来て欲しいか」と聞かれたら、これまでは「どんな人でも来て欲しい」と言っていました。
でも実際は、ノラヤに集まる人って普通じゃない、ですよね。(いまさら。)
利便性も良くスタッフも複数いてサービスも行き届いてしかもリーズナブル。普通の人は、きっとそういうスペースを選びます。
ノラヤに来てくれる人は、わざわざ、不便で遠いノラヤに来るんです。
ノラヤに来る人を「3σの外側」と表現した人がいました。なるほどと思いました。逆に言うと3σの内側の人は来ない。
むしろ「来なくていい」ぐらいに考えて戦略立てるのも必要かもしれません。
今後も、がんばっていきますよ!
コワーキングスペースは儲かるのか?2017年5月の売上報告
ほとんど休業中でしたが、ご報告します。4月の売り上げは26,800円でした。
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5月の売り上げは、85,750です!
えー。史上最高売り上げを記録しました。休業中なのに。
ただし、利益ではなく売り上げというところがポイントです。今月の収入源は、イベントと貸切です。
5/13はスタジオ八百萬さんで出張イベント。
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5/27(土)は、(まだレポート書いてません)ノラヤサイエンスバーvol.13「ご注意!ちまたに広がる危ない『科学』の数々」を開催しました。参加者はなんと20人!いつものサイエンスバーが定員7人なので約3倍ですね。
また、恒例のKnowledge BBQさんによる「第5回ゆるふわweb勉強会」。
これだけいろいろありました。ありがたいことにすべてのイベント大盛況で、おかげさまでドロップインがなくても売り上げ的には困らなかったです。イベント準備その他でバタバタしていて、結局いつもよりかなり忙しかったように思います。
ならばいっそ、ドロップインしないで大きいイベントばっかりやっていればいいのでは、と思われてしまうかもしれません。ですが今回は講師の方のタイミングに恵まれて開催できましたので、滅多にできるもんではありません。それにイベントスペースは他にいっぱいありますし。ノラヤはあくまで、イベント企画屋ではなくコワーキングスペースということで。イベントができ、たくさんの方に来ていただけるのもコワーキングスペースの人脈あってのことですし。
6月からの運営体制については別途ブログに書こうと思っております。ひきつづきイベント開催予定です。
- 6/17(土)出張スタジオ八百萬 in ノラヤ
- 6/21(水)第5回ゆるふわweb勉強会(予定)
- 6/24(土)ノラヤサイエンスバー vol.14
みなさまどうぞよろしくお願い申し上げます。
ノラヤをお休みしているのだからブログをちゃんと書こう!と思っていたのですが結局全然書けなかったです。
みんな本当に交流したいのだろうか?
みんな、コワーキングとかどうでもよくて、自分一人で集中できる作業スペースだけ求めているんじゃないか、と、良く思うのです。最近。
最近、僕スタバとかによく行くんですけど、スタバがオシャレとかそんなんじゃなくて、チェーン店の方が落ち着くからなんですよ。個人経営の喫茶店とか行っても落ち着かないんですよ。それぞれ違うおもてなしの感じが逆に無理で、画一化されていた方が実は楽なんですよね。
【Interview】tofubeats | "SHOPPINGMALL"の孤独 - FNMNL (フェノメナル)
ノラヤを運営していると、「みんなスタバやドトールに行かずに、コワーキングスペースにおいでよ!」って言いたくなります。しかし。
先日、仙台は夏かと思うぐらい暑くなり、自宅が灼熱地獄になりました。どうしてもPC作業したかった私は自宅を脱出し、ノラヤよりずっと近い、近所のドトールへ。近くに他にカフェがないのもあって、普段からここは勉強する人や読書する人で一杯です。
耳にはイヤフォン。お気に入りプレイリストを聞き、コーヒーをちびちびしながら、PCに向かいました。
いやー、集中できましたねぇ。作業スペースとして使ったのは初めてだったけれど、いいですねここは……
ここのドトールは天井が高く窓が大きくて、PCから目を上げると空が見えます。そして、ほどほどに人の出入りがあります。もしこの空間にたった一人だったら、ここまで集中できない。
みんなおもいおもいに、本を読んだり、勉強したりして、自分の時間を過ごしている。その雰囲気の集合体が、心地よかった。
空港のラウンジも、こんなかんじなのでしょうか?行ったことないけど。
まぁここはカフェだし、長時間の勉強はご遠慮くださいと書いてあるので、長くはいられなかったのですけどね……電源もないし。
こういう経験をしてしまうと、みんながスタバやドトールに行ってしまうのもわかるし、とにかく一人で、仕事や勉強に集中できる場所が欲しいなとも、思ってしまいます。
コワーキングスペース運営者の方から「コワーキングがしたいというより、みんなぽつんぽつんと離れた席にいて、もくもくと作業しに来るだけ」という話も聞きます。
「仙台の人は交流したがらない」って話しも聞きます。
コワーキングという働き方を勧めたい私としては、もどかしく感じるのですが、ほかでもない私自身がそういう場所を欲しいのかもしれない。
ノラヤは、「もくもくと作業」もできるけど、狭いし密室感があります。あのドトールの開放的な窓から見える青空を思い出すと、大違いだと思います(笑)。
さらに身内(息子)からは「ノラヤは遊ぶ所だ、だらーっとした空気が流れてるし」などと言われてしまいました。そうなんですよ、奥に行くほど、暗く、眠くなってしまうんで。
そうなんですよ、たこ焼きやったり、小さい勉強会やったりする時はこの狭さが、心地いいんですよねぇ。
そういう場所もいいけど、あのドトールみたいな自習室もやってみたいな。窓があって窓に面して座ることもできて。なんてことも頭をよぎります。無謀なことに。