仙台のコワーキングスペース「ノラヤ」戦う管理人

仙台市青葉区、地下鉄北四番丁から徒歩8分のコワーキングスペース「ノラヤ」を運営している人の赤裸々なブログ。

山形での「実験コワーキングスペース」に行って、ノラヤについて話してきた!

3/1に、山形市で開催されたやさしいオープンデータ勉強会 by JAWS-UG山形に行ってきました。JAWS-UG山形主催のオープンデータに関する勉強会で、同時にコワーキングスペースもテーマになっていました。

少し前、山形にコワーキングスペースを作ろうという活動があることを、お知り合いのJAWS-UG山形のアカツカさんからうかがって、驚きました。東北芸術工科大学の松村茂先生を中心に「コワーキングスペース勉強会」として情報収集し、学生さんや賛同する方々で既に調査や勉強会が行われているとのこと。しまった、なぜ今まで情報をキャッチしてなかったんだろう。Facebook見てるだけでわかった気になっちゃダメだな。コワーキングコミュニティやコワーキングについて情報収集していこうという姿勢が鈍っていたことを反省。やっぱ、動いていないといかんですね。
やさしいオープンデータ勉強会にコワーキングスペース勉強会の方も来るということで、これはぜひお会いしたいと思い行くことにしました。するとアカツカさんから「せっかくなので10分くらいでノラヤとCoderDojoについて話しませんか?」とありがたいお誘いが。喜んでお受けしました。

さて、山形のコワーキングスペース勉強会では、公共の場所を借りて「実験コワーキングスペース」をやっていました。私がまずJellyをやってコワーキング文化を知ってもらうようにしたのと、同じですね。
こちらがそのチラシです。手書きがいいかんじですよね!

実験コワーキングスペースがあるのは、「山形まなび館」というとても素敵な建物で、国の有形文化財にも指定されている元小学校だそうです。その一室を10日借りて、コワーキングスペースとして無料開放していました。

入り口。

ネスカフェバリスタがあった!

壁にぺたぺた貼って交流できるエリアです。みんなシャイなのかあまり貼られてなかったです。私は「東北一意識の低いコワーキングスペース ノラヤ」と書いて宣伝しました。

全体の写真が全然なくてごめんなさい!
期間中はけっこう人が来ているそうです。これをきっかけに、コワーキングというものに山形の人達が興味を持ってくれると嬉しいですね。

さて勉強会の方ですが、コワーキング関係のセッションでは、まず、松村茂先生と研究をしている池田知之先生(東北芸術工科大学の先生ですがIT会社も経営しているそうです)から「山形的コワーキングスペースの実現に向けての取り組みと実験コワーキングスペースのご紹介」というタイトルでお話をして頂きました。

この日集まった方の中でコワーキングという言葉を聞いたことがある人はほとんどいませんでした。おそらくそうだと思います。そこで、「コワーキングとは何か」から、話がスタート。
「異なる職種の人がコミュニケーションを積極的にとって知識シェアし、高め合って行こうという働き方」と、池田先生は説明しまして、私はニヤニヤしてしまいました。講座の学生さんたちは渋谷のco-baや、cocolin、magに行って調査をしてきたとのこと。magの紹介で「綺麗なオフィスのような内装です」と、さらりと紹介されたのはちょっと残念でしたが。池田先生が「ヒアリングの結果では、スタバのような、おしゃれなオフィスで仕事している私かっこいい、私素敵という気分を味わいたいということもあるらしい」と話していたので、笑ってしまいました。一般的にはそういうのが、まぁ、受けますよね。
勉強会では、コワーキングスペースやシェアオフィスの利用経験者にヒアリングして、山形的コワーキングスペースには何が大事かを調査したそうです。その結果、コワーキングスペースに重要な要素は5つ。

  1. 気分転換
  2. ビジネスとプライベート区切り&共有
  3. イベント、勉強会
  4. アドバイス
  5. つながりを仲介

これはたしかにそのとおりだと思います。微妙に形は異なるけど、ノラヤでもこの5つは実装されております。2番めがちょっとあやしいかな…
最後に「実は今、山形でコワーキングスペースを作りたいという人がほかに5人いるそうです」と池田先生が話されたのでびっくりしてしまいました。これは、ちょっと……。でももし本当に5ヶ所もできたら、それぞれで、特色を出し合って住み分けるか、人が流動的に行くようにしていくしかないのかなと思います。


池田先生の次に私がお話することになりました。
「仙台の異端コワーキングスペースノラヤの紹介」というタイトルで、仙台のコワーキング事情から、ノラヤで普段なにをやっているか、何が起きているかというその実態をつぶさにご紹介しました。ちょっと熱が入りすぎて長くなってしまいました。ドヤ顔できるようなオシャレでもないし、いわゆるコワーキングスペースでやっているようなビジネスセミナーもないし、起業家もいないし、でもいろんなイベントを通じて人が仲良くなっていって、ついに常連さんが勝手にいろいろ企画してくれるという、本当に変わったコワーキングスペースですということをお話しました。

コワーキングスペースについて学んでいた皆さん、コワーキングスペースというものを知らなかった皆さんにどのように受けとめていただいたか不安ですが、コワーキングスペースってこういうものなんだよ、という決まりきったものはなくて、いろんなスペースがあるのだということをお伝えしたかったんです。
今回は時間的に無理だったので、コワーキングスペース運営・コミュニティ形成について私が気をつけていることなど、機会があったら喋りたいです。

あと、カフーツの伊藤さんから「伝えてください」と言われましたので、「コワーキング」は「co-working」じゃなくて「coworking」である、ということを言いました。これについてはCoworking or co-working?をご覧ください。

またそれとは別にCoderDojo Sendaiについても話しました。コワーキングスペースで多く開催され人気のイベントであること、仙台の砂金さんが「山形でもやりましょう」と言っていることをお伝えして終わりました。

そういえば、終了時に質問があったときちゃんと答えなかったんでここに改めて書きます。
コワーキングスペースって、溜まり場なの?」
これには、「ノラヤは違う」と答えさせていただきます。「仲間内の溜まり場が欲しい」とコワーキングスペースをオープンする例もありますが、ノラヤはオープン時にバックとなる「仲間」言い換えると「コミュニティ」は存在しませんでした。溜まり場との違いは、閉鎖的であるかどうかだと思います。流動的に人が出入りするのがコワーキングスペースには必要だと思っていて、それは「どんな人が来てもOK、ただし俺たちの仲間になってね」というのではなく「仲間になるならないは自由、仲間以外でもアウェイ感を感じない」のが、理想だなと私は思っています。
そのへんはコミュニティ運営のあり方の話になってくるので、もっと私もいろいろ勉強して、ノラヤに来る人が得したり楽しめたりするにはどうしたらいいか考えていきたいと思います。今のところ、私が一番得をしているので。

研究のテーマとしてコワーキングスペースについて研究しているところが、増えてきましたね。東北芸術工科大学の学生さんが羨ましくなりました。いっぱいいろんなコワーキングスペースの事例を見て、いろんな大人がいるのを知って視野を拡げて欲しいですね。多様性を体感して欲しいです。
私は、引き続きひとりプロジェクトで「コワーキング研究」していきたいと思います。