仙台のコワーキングスペースヒストリー
以前発表資料として作成したものに加筆。
仙台でこれまでコワーキングスペースがいつどれだけオープンし、クローズしたのか、というのがわかるように図に書いてみました。
仙台のコワーキングスペース、今年のオープンラッシュがたしかにすごいことになってます。なおトキワソーホーの今月いっぱいのクローズが昨夜アナウンスされました。それについては後日また。
仙台の勉強したい社会人必見!自習室「千弘堂」にお邪魔してきました
※2017.2.9追記:こちらの自習室、改装のため2016年9月から長期休業しています。千弘堂Facebookページから詳細をご確認ください。
前にも書きましたが、ノラヤのウェブは「仙台 勉強」「仙台 自習」で検索してたどり着く人が圧倒的に多いのです。それだけ、仙台にまともな勉強するための場所がなくて、みんな探しているということです。
コワーキングスペースももちろん自習のためにもおすすめなんですけど、やはり話し声や雑談、コミュニケーションは別に必要ないという人もいるんですよね。そういう方はカフェやファミレスを利用していたと思います。ですが、飲食店なので、勉強場所としてはちょっと……
そんな方にぴったり。ついに仙台に「有料自習室」ができるのです!
自習室「千弘堂」さんです!6/1よりオープンするそうです。
ウェブを見て、その個性的な内装にくぎづけになりました。いわゆる図書館の自習室のような無機質なオフィス家具だらけの空間じゃないんです。木です。小屋みたいです。
場所は東仙台、利府街道沿い。ちょうど近所にノラヤの常連さんが住んでいるので、一緒に見学しに行ってきました。
こんなかんじのお店。ガラス張りで路面店なので、迷うこともありません。自転車置場もあります!
ブースごとに利用時間をこちらに書くシステムですね。
入り口から左へ進むとブースです。なんだか、既に、とってもいい雰囲気。
ブースはこんなかんじ。図書館の自習室のような、机に仕切りがあるタイプではありません。ベニヤ板の仕切りの中に席があります。机まで手作りです!
上は空いていますが、中に入ると完全に「篭る」モードになります。
足元には荷物置き場。電源も、もちろんあります。
見上げれば、上着を掛けるためのハンガー。
正面には本棚。本を置くための書見台。参考書を並べて、「よしっやるぞ!」ってスイッチが入りそうですね。
電気スタンドもついています!
スマホやキーなど、小物が置けるボックス。こうやって壁に付けるアイデアが素敵です!
入り口のカーテンを閉めれば、ほぼ個室。
よく考えられているなぁ、たしかにこれがあると嬉しい、欲しい、というものがちゃんと揃っているんです。
しかもそれが手作りで。板で作ったり、ダイソーやIKEAで買ってきたものを組み合わせて全部作っているんです。
ブースごとに、一つ一つ微妙に違う!
小屋の一角のような、秘密基地のような雰囲気です。ここに座ると、本気で腰を落ち着けて勉強や仕事が進みそう。居心地、良すぎますよ!
3つだけ、半個室のブースです。友達同志で静かに勉強したい時なんかいいかも。
おやつコーナー。
コーヒーも飲めます。
運営しているのは行政書士の千葉さん。現在は千弘堂の一角をご自身のオフィスにしています。
千葉さんは、会社勤めをしながら独学で行政書士の資格を取得したとのこと。勉強していた当時の経験から、自分のように資格取得を目指して勉強している人や一人で仕事をしている人が集中できる環境を欲しいと考えたそうです。私も自分が欲しい理想の仕事場を、と思ってノラヤを作ったので、自分の欲しい場所を作ったという点では千葉さんとスタンスは似ています。
この物件を自習室にしようと考えてから、なんと1年程かけて、じっくり一人で内装を作り上げたそうです。
「というと、もともとDIYや木工が得意なんですね?」
「いえ、実はこれがはじめてなんです。ベニヤ一枚買うのも緊張しました」
「えーっ!!!!」
まったくそんな風には見えませんでした。行政書士のお仕事もしつつ、こちらの内装もやって…さぞかし大変だったことでしょう。すごい。
「席を作ってからも自分で使うことを想定して、全部に座ってみて、必要なものを考えて作っていきましたので、オープンしていいと納得できるまで時間がかかりました」
どおりで、すべての席に「これがあると嬉しい」「これは便利」なものが詰まっているわけです。
「 こだわったのは、静かで集中できること。そのために基本的なルールは守っていただきます。音を立てないようにする、飲食物も匂いのあるものはダメです。」
このあたりのスタンスはコワーキングスペース(特にノラヤ)とはまったく違いますが、そういうスペースが欲しい人も確実にいるはずです。
ブース席では静かにしなければいけませんが、入り口近くに打ち合わせスペースは設けるそうです。
手作り感あふれる、なんてありふれた表現はしたくありません。この場所は、千葉さんが欲しい場所を、時間をかけてじっくり作り上げていった、その思いが満ちているんですよ。圧倒されます。これは千葉さんにしか作れない場所だなと思いました。
一緒に行った常連さんは「自分、かなりストライクなんで、また来ます」と、通う気満々で目をキラキラさせていました。
お互いのお仕事の話や、コワーキングスペース界隈の話などもして、楽しくてつい長居してしまいました。これをきっかけにいろいろ、交流できるといいなと思います。
まだ準備中の部分もあり、事前連絡してからの見学を受け付けているそうです。気になる方はぜひ連絡して行ってみてください!
千弘堂さんの場所はこちら。
コワーキングスペースは儲かるのか?2016年4月の売上公開
毎月恒例のブログです。
2016年4月の売上を公開します。
49,600円です。
オープン日は20日、うち2日イベント。利用者40人(複数回来店分を除いた純粋な利用者数は25人)。
というわけでコワーキングスペースは儲かりません!
しかしながら、今回、オープン以来、月間売上額2位、ドロップイン売上2位を記録しまして。希望がちょっと出ました。
表計算ソフト様によりますと、月に1,032円売上が上がるようです。で黒字になるのは43ヶ月後らしいです。
うーん、いかんなぁ。
コワーキングスペースは儲かるのか?2016年3月の売上公開
えっと、毎月恒例のブログなんですけど、煽ってるタイトルに変えてみました。だってコワーキングスペースさえ作れば儲かるって夢見てる人多いんだもん!検索でひっかかって欲しくて変えました。
2016年3月の売上を公開します。
44,200円です。
オープン日は19日、うち2日イベント。利用者35人(複数回来店分を除いた純粋な利用者数は18人)。
というわけで相変わらず赤字です。
今月はいろいろありました。臨時休業が多かったくせにすごく濃厚な1ヶ月でした。プロジェクターがついたり、新しい常連さんも増え、年齢も経験も多様な人たちが雑多にそこにいる不思議な空間の色合いがますます強くなりました。
人生っていろいろあるんだな、いろんな人がいるんだなっていう、自分の視野を広げるためにも、コワーキングスペースに行く意味はあると思います。同じ傾向の人たちとつるんでいるだけじゃ、脳が老けてくだけです。なんちゃって。
相変わらず平日はフルオープンの方向で続けています。4月もやります。月2回店番をしてくださる常連の方には本当に感謝です。その2回でけっこうリフレッシュになります。4月はその休みの時に他のコワーキングスペースに行ってみる予定です。
こんなイベントやりたいとか、こういう勉強会したいとか、たくさん提案もいただいてます。ただ、全部抱え込みすぎると精神的にも辛くなるので、シビアに自分の負担と利益見込みを考えるようにしています。なにしろ私が倒れたら終わりですから。
人がたくさん来るにつれ、多様さが増すにつれ、それを受け止める運営者の人間力が試されると実感します。自習室的なスペースとは必要なスキルが全然違うんですよね。
ふう。がんばらなければ。
写真は3/25(金)開催のカレーJelly! vol.7 + 闇カレーより。
2016年3月時点の仙台のコワーキングスペース一覧
現在の仙台のコワーキングスペース、あまりに増えすぎてちょっと存在を把握しきれなさそうなので、リストにしてみます。
- ノラヤ(青葉区木町通、地下鉄南北線「北四番町駅」より徒歩8分)
- mag(泉区南光台、地下鉄南北線「旭ヶ丘駅」よりバスで5分)
- ごくり(青葉区北目町、地下鉄南北線「五橋駅」より徒歩8分)
- cocolin(宮城野区榴岡、仙石線「榴ヶ岡駅」より徒歩30秒、仙台駅より徒歩12分)
- ソシラボ(青葉区一番町、仙台駅より徒歩9分)
- INTILAQ(若林区卸町、地下鉄東西線「卸町駅」より徒歩5分)
- トキワソーホー(青葉区一番町、仙台駅より徒歩10分)
- リアルカレッジ(青葉区一番町、仙台駅より徒歩9分)
- iDEAR(青葉区一番町、仙台駅より徒歩7分)
- BIシェアオフィス(宮城野区榴岡、仙台駅より徒歩3分)
- zen(宮城野区小鶴新田、仙石線「小鶴新田駅」より徒歩8分)
仙台市内で11ヶ所!!!もできました。
このリスト、ウェブサイトその他で「コワーキング」という言葉を使っているところを含めました。なのでTRUNKは入れてないです。運営の方も「コワーキングスペースではない」って言ってたので。それを言ったら運営者が「コワーキングスペースをやりたいわけではない」って言ってるとこも上記には含んでいるんですけど。
コワーキングスペースの仲間にしていいのかなぁと思える場所や、また運営者もコワーキングスペースとはちょっと違うんだけど、と言っている場所もあるんですが、最近、実はどうでもいいんじゃないかと思えてきました。
利用者にとっては、スペースの分類なんてどうでもよくて、自分の目的に合っているかそのために使えるかどうかなんですよね。
ただ、なにやってるか正直わからないスペースも多いので(ウェブの更新って面倒くさいんですよね)、今年はコワーキングジャーナリスト活動を再開し、レポートしていこうと思います。
仙台のコワーキングスペース利用者が増えている!
先のブログで仙台のコワーキングスペースまたは類似スペースがどんどん増えているという話題を出しましたが、
sendaiworkspace.hatenablog.com
利用者も急に増えているようなのです。
実は、先月は記録的売上でした。
全体でみるとオープン以来の売上では3位。ドロップイン売上が過去最高。イベント売上は過去3位。
そしてこちらはちゃんと数えていないので後で正確な数を確認してみないといけないのですが、新規の方もかなり多かったのです。
ちょっとびっくり。
しかしこれ、どうもノラヤだけの状況ではないらしく。他のコワーキングスペースにも出入りしている利用者の方の話だと、満席で入れないこともあるぐらい、賑わうこともあるとのこと。
ノラヤはまだまだお席に余裕がありますので、そちらのスペースが満席の場合はぜひノラヤも検討していただきたいですね。特に平日午前中は空いてますよー。
それにしても、なにがあったんでしょう。まだ春休みでもないし。
仙台のコワーキングスペースが注目されている?しかし、どこかで話題になったというわけでもなさそうです。新規の方にはどこで知ったかを必ず聞いているのですが、ほとんど勉強のためのスペースを検索してきているようです。Facebookではなく。「仙台 自習室」「仙台 勉強できる場所」で相変わらずうちのウェブがトップなので、アクセス履歴から想定するに、
- 検索
- ノラヤがヒット
- ノラヤについてからリンクの仙台のコワーキングスペースのページに行く
- 他のスペースに行く
……ではないかと。
ふっ。親切すぎる。(こんなリンク集作ってるのうちだけだよ)でもね、せっかくコワーキングスペースというものの存在を知ってくれたからには、いろいろ行ってみて自分にあったところを見つけて欲しいわけですよ。*1
ところで、フライヤー配ったり自習室探していませんかってビラ作ったりしていろんなとこに置いていますが、それを見てきましたという人はいまんとこゼロです。噂には聞いていましたが紙ベースって本当に効果ないんですね……ただノラヤのチラシは読み物として非常に優秀なので、新規の方にお渡しする説明として非常に役立っています。
なんども言いますけど、まだまだ、コワーキングスペースの存在は人に知られていないです。売上がじわじわ上がっているところからしてまだまだ余地はある。どうやって勝ち上がるか?考えるとわくわくしますね。
おっとこっちも更新しなければ。
*1:なんていうのは建前で、ほんとはノラヤに来て欲しいけどね。んでもって確認したら「仙台のコワーキングスペース」の表でノラヤが一番最後だったというとんでもない控えめ仕様だったんで、愕然として、うちが上に来るよう順番変えました。
2016年2月の売上公開
2016年2月の売上を公開します。
オープン日は20日、うち2日イベントで46,500円です。
1月に続き、平日オープン強化をやっておりました。いまんとこなんとかなっているのは、月2日は常連さんに店番をお願いしているからでしょうか。ありがたいことに農閑期で畑仕事もないですしね*1。
しかし、忘れてはいけない。昨年の5〜7月は平日毎日オープンして死にそうになりました。
sendaiworkspace.hatenablog.com
今年もそろそろ畑仕事スタートだし、「運営者個人のがんばり」だけではいつか倒れるぞ、と気にしつつ楽になる方法を模索したいと思います。
仙台には、次々コワーキングスペース(のように使えるスペース)ができています。
そしてこれの他にレンタルスペース・シェアスペースも死ぬほどできています。
どういうことかというと、セミナーやりたいとか仲間内で集まりたいとか役に立つイベントやりたいとか、そういう「オシャレで居心地のいい綺麗で素晴らしい場所提供」の選択肢はもう仙台に十二分にあって、ノラヤのような交通の便も悪ければ収容人数も少なく運営も一人という弱小スペースは普通のイベントや普通のスペースやっててはとうてい太刀打ちできないってことです。資金も限りがあるし、もうけなくていいんですっていうスペースじゃない。
ノラヤは営利目的スペースです。
常連さんに毎回「こんなに人がいなくて大丈夫ですかぁ〜ニヤニヤ」と言われて拳をふるわせたりしてますけど、負けるもんかっ。
ノラヤはノラヤでしかできないことをしたい。ノラヤの良さはなんなのか。追求していかなければ。
*1:管理人は趣味で畑をやっていて、暖かくなると週に最低一度は畑仕事しなくちゃいけないのです。