仙台のコワーキングスペース「ノラヤ」戦う管理人

仙台市青葉区、地下鉄北四番丁から徒歩8分のコワーキングスペース「ノラヤ」を運営している人の赤裸々なブログ。

コワーキング的、ノラヤのフライヤーの作り方

このたび、ノラヤのフライヤー(チラシ)を作成いたしました。

デザイン会社さんにお願いし、ちゃんと印刷したものです。私がIllustratorで描いてインクジェットプリンタで出した、へなちょこなものではないです。ほんものです。
素晴らしい出来で、嬉しくて仕方がありません。

このフライヤーは、多くのノラヤの常連さんが力を貸してくださって、みんなで寄ってたかって作ったようなものです。コワーキングスペースのフライヤーをコワーキングで作成。これってなかなかおもしろいと思いませんか?


そもそもきっかけは、小規模事業者持続化補助金を申請しようと思ったことです。「コワーキングスペースにいいのでは」と知人から聞き、お金欲しさに申請しようかと思いました。しかしこれが大変でした。書類作成のためのデータ集め、調査、見積もり。締切り近くなって活動しはじめたので「これは寝れない」と思いました。商工会議所に繰り返し指導を受け書類を直す、そのたびにノラヤを閉めなければなりません。労力をつぎ込んでオープン日を減らしてそれでも獲得できるかどうかわからない。そんなものにかまけている余裕ないと気付き、止めました。

しかし、その過程で商工会議所の方とお話したのはいい経験でした。今のノラヤがいかに経営がちゃんとできてない状態か。喋ってると情けなくなりました。このままじゃやばい。集客に行き詰まり売上が伸び悩んでいる今、知名度を上げるためには、ネットだけに頼るのではなく他の手段もそろそろ必要だと思うようになりました。


もし、助成金が取れたら作ろうと思っていたものの一つに、フライヤーがありました。助成金は断念したけど、やばい現状を打破するためにも、フライヤーは作ってみようと決意。そして、もし印刷物をお願いするならこの人しかない、と思っていたリード・サインの庄司さんに連絡しました。
リード・サインさんは以前シェアオフィスで隣だった方です。ビジネス用のかっちりしたものから、ちょっと優しげな雰囲気のものまで、多くの制作実績があります。クライアントとコミュニケーションを密に取りながら、何を伝えたいかどう使いたいかしっかり相談しつつ進めてくれる安心感があります。なにより庄司さん、めちゃくちゃいい人です。
私はフライヤーを作るのがまったく初めてなので、構成から何から何まで全部リード・サインさんにお願いすることにしました。


で、ノラヤのフライヤーを作るなら常連の皆さんに意見を聞きたいと思っていました。ノラヤの主役はノラヤのコミュニティだし、それを作っているのは利用者のみなさんです。どんなところをアピールすべきか、どう見せたら効果的なのかは、私より常連の皆さんが一番知ってると思うので。
そこで庄司さんとの打ち合わせの際には常連さんグループ(ノラヤ常連ズ)に「よかったら打ち合わせ混ざりに来ませんか?」と招集をかけ、いろいろ意見を出してもらうことにしました。
小上がり席を囲み、まるで雑談のように、いや、雑談しかしていないような、ノラヤにまつわるいろんな話を、よってたかって、しました。そんな雑多な話を庄司さんはちゃんとまとめていってくれました。


ところで、もし普通にフライヤーを作るとしたら。全体の写真をばーんと載せる。または、イベントなどで大集合したときの写真を載せる。または、みんなして並んで親指立てて(または腕組み)笑っている写真……とか?*1でもなんだか、ノラヤらしくない気がします。
どうしましょうね……と考えていた時。常連ズの門傳さんが「ノラヤ模型を使ったらいいんじゃないでしょうか?」と提案してくれました。ノラヤ模型とは……あ、このブログでは説明していませんでしたね。
ノラヤの一周年記念宴会の時に、CAD工房LEAFの藤後さんが一周年祝いノラヤ1/30分の模型を作って持ってきてくれたんです。 それはそれはもう見事な再現性で。見た人誰もが絶賛します。「これほどノラヤを表現しているものはないですよ!」と門傳さん。確かにこれなら、利用者から見たノラヤそのものだし、写真ではなく模型にすることで見る人の想像力をかき立てます。
庄司さんにも伝えたところ「それでいきましょう!」ということになりました。そして模型写真の撮影は、カメラマンでもある門傳さんが名乗り出てくれました。

ただしノラヤの現状は、一周年の後小上がりの設置や本棚の移動など変わったところがあり、模型と一部異なります。そこで模型を作ったCAD工房LEAFさんに修正を依頼。大変忙しい時期だったようなのですが快諾していただけました。
やがて模型のリフォームが無事完成。カレー鍋や缶ビールまで増えて、またまた言葉を失うクオリティでした。ちゃんと「ノラヤっぽい」ポイントを押さえてくれてます。

模型の撮影の時は、庄司さんも来てくれて、みんなでわいわい撮影を見守りました。ノラヤではあまり見られない門傳さんのかっこいいカメラマン姿に盛り上がり、模型作者の藤後さんは「よかったわね、こんなに綺麗に撮ってもらえて…」と、まるで花嫁の親のようなコメントをしていました。


その後なんどかのやりとりを経て、フライヤーは完成しました。
庄司さんは、打ち合わせで出たいろいろなキーワードと、庄司さんが実際ノラヤで感じた雰囲気、そしてウェブやFacebookの情報を元に、構成する言葉を固めてくれました。そしてこれまで撮ったやイベントのいろんな写真と、ノラヤ模型のビジュアル。ノラヤらしさ、怪しさ面白さ不思議さ、ぜんぶ入った、立派なフライヤーになっていました。
内容の充実度も満足ですが、遠くから見てぱっと目を引くデザイン。これ、やっぱりプロにしかできません。さすがです。*2

出来たフライヤーを配ったら、やっぱりみなさん模型に驚かれるようで「ユニーク」と褒められます。その度に「この模型を作ったのもお客様だし、模型をメインビジュアルにしようと提案してくれたのもお客様だし、模型を撮影してくれたのもお客様なんですよ」と自慢しています。


助成金の件があるまでは「作ろう」と全然思っていなかったフライヤーですが、こうして実物ができると、いっぱい活用できると知りました。
初めて来た方に「はい」って渡して読んでもらえるし、知り合いに「何やってるの」と言われて「これです!」と渡せるし、とにかくコワーキングスペースの説明って難しいんで、もう滅茶苦茶役に立ちますよ。外に置いておくとけっこう持って行ってもらってますし。まだまだ良い使い方があるんじゃないかと、ほくそえんでおります。これから知り合いに送りつける作戦を開始します。ぜひとも実物を見てほしいです。欲しいという方はご連絡ください!喜んで送ります。
改めて、フライヤーづくりにご協力いただいたノラヤ常連ズの皆様、そしてリード・サインさん、ありがとうございました!さー、がんばるぞー!

*1:一度そういう写真も撮ってみたいとは思いますね。雑誌の取材が入ったらそれでいきます

*2:余談ですが、メディアテークに置かせてもらったら、あっというまに無くなってしまいました。もっと大量に用意すればよかった…残念。